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高校生のための「SDGs@HANDAI」第1回開催

オンラインと会場の同時開催で全国から多くの高校生が参加

 2021年7月27日(火)、大阪大学会館講堂にて、高校生向けの公開セミナー「高校生のためのSDGs@HANDAI」が開催されました。本セミナーは「持続可能な未来社会づくりの第一歩を阪大から」という副題に示されているように、本学が誇る最先端の研究をSDGsの視点から紹介することで、次世代を担う高校生のみなさんに未来社会のあり様について考えてもらう場として企画されたものです。今回のセミナーでは、会場のみならず、オンライン(zoom ウェビナー・YouTube Live)でも参加することができ、会場に150名、オンラインにおよそ300名と、たくさんの高校生・高校教員のみなさまに参加いただきました。

 講演に先立ち、西尾章治郎 総長より、本セミナーに参加した高校生への歓迎のご挨拶がありました。続いて、JICA関西のSDGsシニアアドバイザーでもある田和正裕 特任教授(グローバルイニシアティブ機構)から、SDGsの基本概念など、SDGsとは何か、についてご説明がありました。田和先生は、世界各地での問題は様々な形で日本とも関連してくるので、SDGsを自分ごととして考えることが大事であると強調していました。他にも政府や大学、NGOなどの各アクターにおけるSDGsの取り組みについても紹介がありました。

 10月まで全3回にわたって実施される本セミナーでは、毎回一つのテーマに対し、文系と理系それぞれの研究内容を紹介する形で進められます。今回は第1弾として「心豊かで健やかな生活の実現を目指して」をテーマに掲げ、高橋美恵子 教授(言語文化研究科)と磯博康 教授(医学系研究科)から、生活のあり方や健康といった身近なテーマについてご講演をいただきました。

 まず、「包摂型社会にみる参画と協働のあり方-スウェーデンの実践」と題した高橋美恵子 教授(言語文化研究科)のご講演では、福祉国家としてよく知られているスウェーデンの事例から、ワーク・ライフ・バランスのあり方と女性の社会参画について、現代日本社会が抱えている問題と比べながら具体的かつ豊富な情報が紹介されました。講演終了後、会場・オンラインの双方から「なぜ、日本や他の貧しい国々はスウェーデンを真似できないのですか」など、活発な質疑応答が行われました。

 続いて、磯博康 教授(医学系研究科)のご講演「生活習慣病の予防と研究、国際社会への貢献」では、脳梗塞や脳出血の原因となる生活習慣病の要因に関するコホート研究で得られた知見から、研究の結果や循環器病の予防のために取るべき行動について紹介され、公衆衛生学という学問分野が世界的に、SDGsの達成にどのように貢献しているかが語られました。ご講演の最後には、高校生に向けて「日本にとどまらず、世界に目を向けて活躍してほしい」との励ましのメッセージがありました。

 終了後のアンケートでは「SDGsというものに関して私はこれまで漠然としか考えてこなかったのですが、今回のお話を通して意外に私たちの身近なところにまでつながっているのだという実感をもつことができました」、「SDGsについて多く学習してきたつもりだったが、まだまだ知らないことも多く、勉強になった。これからの未来を担う私達にできることは何か考えるきっかけになった」などの感想が寄せられました。

 次回の「高校生のためのSDGs@HANDAI」(第2回)は「エネルギー問題に立ち向かう~若手研究者の挑戦~」をテーマに、9月4日(土)に開催する予定です。


【プログラム】

〇第1回(7/27) 心豊かで健やかな生活の実現を目指して 
13:30~13:40 開会あいさつ
       西尾 章治郎(大阪大学総長)
13:40~14:10 「みんなのSDGs~自分ごと化のすすめ~」
       田和 正裕(グローバルイニシアティブ機構 特任教授・JICA関西 シニアアドバイザー(SDGs)) 
14:20~15:25 「包摂型社会にみる参画と協働のあり方-スウェーデンの実践」
       高橋 美恵子(大学院言語文化研究科  教授)
15:40~16:45 「生活習慣病の予防と研究、国際社会への貢献」
        磯 博康(大学院医学系研究科 教授) 

① 総長による開会挨拶(Web配信画面)
②当日の様子1(田和正裕 グローバルイニシアティブ機構 特任教授)
③当日の様子2(高橋美恵子 言語文化研究科 教授)
④当日の様子3(磯博康 医学系研究科 教授)

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