高校生のためのSDGs@HANDAI 2021
大阪大学の幅広い分野の最先端の研究をSDGsの視点から紹介します。
各回、文系・理系双方の研究者が登壇し、3回にわたって様々な研究分野に触れることができます。
ぜひ、この機会にSDGsへの理解を深めていただくとともに、進路を考えたり、探究学習のテーマ設定や研究方法のヒントを得ていただけると幸いです。たくさんの皆さまのご参加をお待ちしております。
開催日時 | ①2021年7月27日(火)*会場満席 , ②2021年9月4日(土), ③2021年10月16日(土) |
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開催場所 | 会場参加またはオンライン *新型コロナウィルスの状況によりオンラインのみに変更する場合があります。 【会場】 ①(7/27)③(10/16) 大阪大学 豊中キャンパス 大阪大学会館講堂 10月16日は緊急事態宣言が解除されましたので会場でも実施します。 https://facility.icho.osaka-u.ac.jp/daigaku-hall/access.html ②(9/4) *オンラインのみ 【オンライン】 ZOOMウェビナーを使用します。 ※後日、申込者に接続先URLをお送りします。安定したネット環境があればどなたでもアクセスできます。 |
対象 | 高校生、高校教員 |
定員 | 会場:①③180名 オンライン:500名 |
参加費等 | 無料 |
参加申込 | 要。下の参加登録フォームよりお申し込みください。 ※先着順 ※オンライン受講者には追ってURLをお知らせします。 |
お申込締切 | 各回実施日の2日前まで(①締め切りました②9月2日(木)③10月14日(木)) |
【プログラム】
〇第1回(7/27) 心豊かで健やかな生活の実現を目指して
13:30~13:40 開会あいさつ
西尾 章治郎(大阪大学総長)
13:40~14:10 「みんなのSDGs~自分ごと化のすすめ~」
田和 正裕(グローバルイニシアティブ機構 特任教授・JICA関西 シニアアドバイザー(SDGs))
14:20~15:25 「包摂型社会にみる参画と協働のあり方-スウェーデンの実践」
高橋 美恵子(言語文化研究科 教授)
15:40~16:45 「生活習慣病の予防と研究、国際社会への貢献」
磯 博康(医学系研究科 教授)
〇第2回(9/4) エネルギー問題に立ち向かう~若手研究者の挑戦~
13:30~14:35 「離島の視点から討究する持続可能で公正なエネルギー転換」
松村 悠子(人間科学研究科 特任助教)
14:50~15:55 「スマートエネルギーマネジメント技術 〜エネルギー問題の解決に向けた情報科学の挑戦〜」
谷口 一徹(情報科学研究科 准教授)
16:05~16:45 阪大生とSDGs「大阪大学でのキャンパスライフが、持続可能な社会をつくる力になる!」
矢間 裕大(工学研究科 ビジネスエンジニアリング専攻 博士前期課程1年)
〇第3回(10/16) 環境を守るためにできること~テクノロジーと法、2つのアプローチ~
13:30~14:35 「プラスチックとどう共生していくか。みんなでエコを考える」
宇山 浩(工学研究科 教授)
14:50~15:55 「自然にも権利はあるか-人と生き物の幸せを考える」
大久保 規子(法学研究科 教授)
16:10~16:45 「誰一人取り残さない社会を目指して~大阪大学にとってのSDGs~」
堂目 卓生(社会ソリューションイニシアティブ長・経済学研究科 教授)
*プログラムは変更になる場合があります。
【講義概要】
<第1回(7/27)>
●「包摂型社会にみる参画と協働のあり方-スウェーデンの実践」高橋 美恵子(言語文化研究科 教授)
SDGs達成度が2020年は世界1位、2021年は2位のスウェーデンでは、民主主義の理念に基づき、誰もが社会に参画し、自律した個人が協働で支え合う仕組みが形成されています。「誰一人取り残さない社会」の実現に向けて、早くから多方面で先進的な取組みが行われてきました。包摂型社会において、主権者意識が育まれる特徴について、若者のライフプランニングやワーク・ライフ・バランスのあり方からも考えていきます。
●「生活習慣病の予防と研究、国際社会への貢献」 磯 博康(医学系研究科 教授)
皆さんにとって、高血圧、糖尿病、脳や心臓の病気など、日常の生活習慣が深く係わる「生活習慣病」は、遠い先のことと思っていませんか。実はこの病気は小さいころから、現在、そして成人、働き盛りと、症状は出ませんが徐々に進んでゆく特徴があります。幸い日本人は個々の自覚とこれまでの予防活動が功を奏し、世界一の長寿国となりました。しかし君たちが社会の中で活躍する頃にはさらに高齢化が進み、新たな健康問題に直面することとなるでしょう。将来君たちがいろいろな分野で予防活動や研究をすすめ、日本だけでなく、高齢化が急速に進む国々の健康を守ってゆく力となることが、海外からも期待されています。
<第2回(9/4)>
●「離島の視点から討究する持続可能で公正なエネルギー転換」松村 悠子(人間科学研究科 特任助教)
みなさんは毎日いろんなところでエネルギーを使っています。現在中心に使用されている化石燃料等の有限な資源には、環境保護、安全保障だけでなく、社会的公正の観点からも課題があります。そこで、持続可能性・公平性の観点から再生可能エネルギー中心のエネルギー転換が期待されています。再生可能エネルギー中心のエネルギー転換の意義とその課題について、島国日本のさらに離島の現地調査の事例を混ぜながら紹介します。
●「スマートエネルギーマネジメント技術 〜エネルギー問題の解決に向けた情報科学の挑戦〜」谷口 一徹(情報科学研究科 准教授)
持続可能な社会の実現に向けて、太陽光パネルに代表される再生可能エネルギーが注目を浴びています。再生可能エネルギーを活用することでエネルギー問題の解決が期待されますが、そのためにはAIやIoTなど最先端の情報科学技術の活用が必要不可欠です。本講義では、エネルギー問題を解決するためのスマートエネルギーマネジメント技術の最新の研究について紹介し、我々の身近なところから如何にエネルギー問題を解決できるか一緒に考えたいと思います。
<第3回(10/16)>
●「プラスチックとどう共生していくか。みんなでエコを考える」 宇山 浩(工学研究科 教授)
プラスチックは安価、軽量、自在な成形性などの特性で我々の日々の生活を豊かにしてきました。丈夫で腐らないという特徴を活かして幅広い分野で利用されてきましたが、自然環境中で分解されにくいために、海洋プラスチックごみ問題を引き起こしています。便利で日常生活に欠かすことのできないプラスチックとどのように共生し、プラスチックごみのない海を取り戻すために我々は今後、何をすべきか。プラスチックに突き付けられた課題をお話します。
●「自然にも権利はあるか-人と生き物の幸せを考える」大久保 規子(法学研究科 教授)
SDGsはすべての人々の人権の実現を目指しており,環境権のような新しい人権も,80%以上の国で保障されています。さらに,気候変動や生物多様性の危機が深刻化するにつれ,人間の行為により重大な影響を被る生き物にも自然の権利を認めたり,環境NGOやコミュニティに自然を守るための訴訟を認めたりする国が増えています。本講義では,環境に関する権利の進展について紹介し,私たちが環境を守るための法的仕組みについて考えます。
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■主催:大阪大学 高等教育・入試研究開発センター
■共催:大阪大学 社会ソリューションイニシアティブ