第4回HAO(Handai Admission Officer)育成プログラムを開催しました
大阪大学高等教育・入試研究開発センターでは、入試改革や教育改革に資する様々な情報発信を国内外に行い、高大接続改革に貢献していくために、概算事業「多面的・総合的な評価への転換を図る入学者選抜の改善システム構築」(平成28〜令和3年度)に現在取り組んでいます。本事業の一つの柱として、大学教職員や大学院生などを対象に、HAO(Handai Admission Officer)育成プログラムを開発・提供しています。
令和元年8月21日(水)〜23日(金)の2日間半、第4回HAO育成プログラムを開催しました。4回目のプログラムは、3回目のプログラムと同様、「多面的・総合的評価」の内容でプログラムを開講し、より多くの方々にHAO育成プログラムにご参加いただくため、第3回HAO育成プログラムに参加していない方々を参加対象としました。大学入試および教育改革に関わっている学内外の大学教職員や大学関係者の方々36名がプログラムに参加し、各仮想大学のケーススタディをもとに、アドミッション・ポリシーの設定から、入試設計、選抜・評価方法の検討、評価ルーブリックの作成、書類選抜・面接評価など、多岐にわたり理論の学習と実践に取り組みました。
HAO育成プログラムの1日目は、まず仮想大学を設定し、3ポリシー(ディプロマ・ポリシー(DP)、カリキュラム・ポリシー(CP)、アドミッション・ポリシー(AP))をどのように全体的に関連性や統一性を保ちながら、より明確なポリシーに見直すのかを検討しました。2日目のセッションでは、APをより明確化したポリシーに見直し、その明確化したAPに基づき、どのように入試設計をし、選抜・評価方法を決定するのか、また評価ルーブリックを作成するのかをグループごとに検討しました。入試設計のセッションでは、追手門学院大学教務部アサーティブ課課長/ アサーティブ研究センター研究員・アサーティブオフィサーである志村知美課長にアサーティブプログラムをどのように設計したのか、実際の体験談をお話ししていただきました。3日目は、2日目に作成した評価ルーブリックを用い、3名の志願者サンプルを書類・面接評価し、合否判定をしました。各仮想大学により、合否決定が異なりましたが、なぜ志願者が合格なのか、不合格なのかを2日間半で学んだ知識を用い具体的に説明することができるようになりました。各仮想大学で、入学者選抜の一連のプロセスを経験し、自大学の経験や課題を異なる視点から振り返り、プログラムで学んだことをどのように自大学に応用していくべきか、考え直す機会になりました。